我に返る

未分類 2016-06-12

SDIM4561.5

 

3人目が産まれて3カ月半。
長男を朝4時、5時に起こして畑の手伝いをさせて学校へ送り出していたのが1ヵ月ぐらい続いたか。
出荷の日はそっから夜配達をして帰れば10時や11時。朝4時に配達へ行った日もあった。休みなく働く、そして疲労が溜まり農作業と家庭が滞りだし、モガキながらも時間は止まらない。

ある日を境に5人家族となる。
当然、そう簡単には安定した生活を与えてくれる訳も無く、子供一人育てるのがどれだけ大変なのかを十分に体感すること、命の尊さや、人が生き繋がっていくという重さを知らせてくれる。

一方で家族が増えると言うのは笑顔が増えるということでもある。
上の子2人も無意識に新しい命を歓迎し、変化し、育つ。

核家族で農家は大変かもしれない。だが、この時代有難い仕事かもしれないとも思う。
金儲けも必要だろう。でも生きるに直結した仕事は、日常そのものが生きる活動となる。
休みは無い。保障も年金もない。
だが土曜日も日曜日も畑作業をする傍ら子供達は遊んでいる。

まだ自分と言う存在に執着するのか。
見苦しく、尊いと思うこの世界もいずれ物質社会は崩壊する。
その警鐘はその時々に鳴らされている。
それでも人間は舵を切ることが出来ない。

覚悟と諦めさえあれば、家族で食事をすることも、笑顔が絶えない家庭も、悩むことが無い生き方も、そう難しいことではない。
一億総活躍の時代、これから人はどんどん時間を削がれて行く。
次の世代に私たちは何を残したらいいのか。

久しぶりの小さな命を眺めてそんなことを想う。

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