立春が過ぎたのに車の窓が凍っている日が増える。
何時もなら寒さの中に春を感じる季節なのだが、この冬は暖かい日が多かった為か寒さの方が身にしみる。
人間が気候に振り回され、季節を定められない中、野菜はちゃんと感じ、一足早い春の様相をしている。気温が上がる時を待ちに待った野菜は、これから花芽を付けて、一気に天へ伸ばし花を咲かせ、次の世界へ子孫を残す為に種を実らす。
人間にとっては花芽を付けた時点でもう食べられないので、潰して次作の準備に入るのだが、一年で一度この春の端境期という野菜が無い時期を体験し多くを学ぶ。
春へ移り変わるこの時期は人も植物の蕾のように、何かがムクムクと内なる力が動き出す時でもある。
端境期、今年は早そうだ。
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